へんなひと、 ふしぎなひと、 ただそれだけなのに、 彼はあたしの何かを変えている。 「……なぁ」 不意をつかれ、睫毛を震わせる。 「あー!居たっ!川嶋くん!リハビリの時間だよ!」 屋上に勢い良く現われた女性に彼は顔をしかめた。 「リハビリなんか…必要ありません。」 「リハビリしないと、足治らないのよ?」 「……っ」 あたしはそのやり取りをただぼんやりと、見ていた。