「我が儘だろ?だけど……ずっと思ってた」 守りたいなんて、そんなことは言わない。ただただ、傍に居たい。 「俺、……好きだよ」 好き好き、としか紡げないこの口が恨めしい。 「美音がいるから、今、頑張れるんだ。進もうと思えるんだ」 美音、美音はよく俺に《ありがとう》と言ってくれるけど。 「ありがとう、を言うのは俺の方だよ」 出逢ってくれて 笑ってくれて 背中を押してくれて 隣に居てくれて ―…この気持ちを教えてくれて。