「美音」 手を広げ、名前を呼ぶと視線をこちらに向けた。 「……おいで」 美音は子供のように泣きじゃくり、俺の腕の中に収まる。 《…お姉ちゃんの…事故現場になったの》 トラウマとの…深い傷との唐突の再会は、ひどく美音を追い詰めたようだった。 《道路に…お姉ちゃんが横たわっていて》 「うん」 《また喋ってくれているのに、何も聞こえないの…っ》 ぎゅぅっ、と抱き締める力を強くする。