包帯に包まれて全く動かせない俺の翼。 試合の時に完治してるかもわかんねぇ。 完治していなかったら、見る……だけしかできない。 「そんなんになって……たまるかよ。」 額に浮かんだ汗がぽとり、と滴れる。 そう簡単には…いかなかった ガタンっ! 車椅子全体に響く振動。 角にぶつかってタイヤが引っ掛かっていた。 がたがた、と揺らしても外れない 「…くそ…っ!」 だが、いきなり後ろから力を感じる。 タイヤが外れ、真っすぐになった 後ろを勢い良く振り替えった。 「お前……」