美音の母親が、そろりと美音の傍に立つ。 「……美音」 その目から零れ落ちた涙が美音の溢した涙と、ひとつになって混じり合う。 「愛してるわ、……美音」 きっと、その涙のようにお母さんと美音の関係だって何処かで交じるから。 ピ、ピ、という一定のリズムで刻む電子音しか響いていない、この静かな空間で、またひとつ、美音を縛り付けていた鎖が一本、解かれた……そんな気がした。