止まることがなく、溢れ出す涙。 血の気が失われていく顔色。 震え出す四肢。 声の代わりに漏れる荒い息。 その時の美音の姿のイメージが痛烈に俺の頭に流れ込んでくる。 「私、やってしまった後に気が付いたんです」 美音の母親が静かに涙を溢す。 「あの子を……叱りつける時、あの時と同じように腕を強く掴んで腕を振り上げて……打っていた、と」 フラッシュバックした小さい頃の記憶は美音の、やっとのことで紡ぎ始めた外界との繋がりを容易く、引きちぎり美音を 壊してしまったんだ。