「……んな気、ねぇよ」 深い皺を眉間に刻み込み、俺はある決意をし屋上を出ていく。 ―――…… ――… 静かなもう真っ暗になってる院内を車椅子で移動する 「……っくそ!」 車椅子が上手く使いこなせずに、なかなか前へ進まない。 「…んなとこ、出てってやる」 俺は、鳥かごの中に閉じ込められる気なんかさらさらない。 入り口までまだまだ。 慣れない車椅子の操作に手こずり腕もだんだんと疲れてきた。 憎々しげに足を見つめる。