『美音、……誕生日おめでとう』
そう言って瀬那が泣きそうな顔で笑うの。
でも、あたしの誕生日はその日じゃない。
そんなあたしの表情に気付いたのか瀬那がポケットから何かを取り出した。
バラの………花びら。
『沙耶香姉が買ってたバラの花びらの一枚だよ。……父さんの知り合いで花をそのまま保存するのを研究していた人がいたから頼んでやってもらったんだ。
ねえ、美音。――――裏を見て』
赤い背景に際立つ金色の文字。
『今日は、美音が初めて歌った日なんだってさ。』
“FOR ETERNAL VOICE”
“MY LITTLE PRINCESS”
―――…わたしの小さなお姫様

