たしかに祐樹の言う通りあたしは長い間、喋ろうとしなかった。 みんなのなかであたしが普通の人間に戻ったとき声をまただそうって思った。 そして、あたしの声はお姉ちゃんとあたしだけの物にしようと思った。 歌えないことは辛かったけれど、それよりもお姉ちゃんをあたしの中から消えてしまうことの方が怖かったから。 そのたびに、瀬那に辛い思いをさせてしまったけれど。 でも、それぐらいお姉ちゃんはあたしの絶対的な存在理由だった。 全て、だったの。