その時のお姉ちゃんの顔、あたし忘れられないと思う。
見たことがないぐらい苦しそうで辛そうな顔
『わす……れ…な…で
み…のん……
やく…そ…く…して…?
…あた…し……』
お姉ちゃんの手があたしの頬に触れて、擦る。
その手を握ろうとした、その瞬間。
お姉ちゃんの身体は赤の世界に堕ちて、瞳はあたしを見ることを拒むかのように…………―閉じた。
鳴り響くサイレンに辺りが包まれた。
そして、あたしの身体中をあの、終わりを告げるかのような電子音が駆け巡ったの。
『いやぁぁぁぁぁぁぁぁあっ』
意識は遥か彼方の闇の底。
そして眠りながら暗やみの中で気付いたの。

