Last Wing




「あぁ、胡蝶蘭かい?そんな派手な花、欲しいのかい?」

「ちげーよ、……美音に送られてきた」


胡蝶蘭って名前もなんか、すげえじゃん


「大層なもの、送るねえ。お見舞いだろう?」

「……たぶん。」


もしかしたら、美音とそいつの約束の花なのかもしれない。思い出の花なのかもしれない。


考えはどんどんネガティブになっていくので、それを振り払うかのように頭を振った。



「ま、わかんねえもんな!っし、美音とこ行ってくる!」


そうおばちゃんに笑いかけ、美音の病室へと足を向ける。






「ファレノプシス、ねえ。」


そんな少年の背中を見て、少し切なくなった。


「まあ、恋愛には困難がつきものだよ」



ファレノプシス。





花言葉、“あなたを愛します”