だが、次の瞬間。



言うことより恐ろしいものを陸はあたしに与えた。









椅子から立ち上がり、病室を出ようとする陸。



「どっか……行くの…?」



寂しくなり、眉をあからさまに下げた。





「あぁ……ペットショップにな…?」



「…ペットショップ?

何か買うの…?」








「うん。

杏ちゃんが言わないから、コオロギでも買って来て



拷問に掛けようかな?


って思ってね……?」




ニッコリと王子様スマイルで、


恐ろしいことを言った。





「え゛………嫌。」



固まるあたし。



「…じゃあ、教えてくれる?」


「それも嫌……。」



首を振り、否定する。