静かに、もう諦めたというような憂いを含んだ目で、

クロノスを見つめた。




「…あたしが、嫁になれば

柚莉はちゃんと帰してくれる…?」



抑揚のない口調で、聞いた。




『…もちろんだ。

学園にいる生徒全員にも手は出さない。

お前が俺のものになるならな』




それを聞いて安心した。


深呼吸を一つする。





「杏樹………?」



不安げな顔をあたしに見せる柚莉。



“大丈夫”

“貴女だけは必ず護るから…!”



思いを込めて彼女に向かって微笑んだ。

























奴の方を向き、告げた。






「……………わかった。




嫁になるよ………………………」