手首に、紐が繋がれ

端を奴が握っていた。




「柚莉っ!」



駆け寄ろうとしたが、クロノスに阻まれた。




「っ……くっ………!」



奴は、柚莉を引き寄せて盾にする。




『どうだ…?手も足も出ないだろう…?』



憎たらしく笑う。



「あ…ん……じゅっ……!」


恐怖で顔を引き攣る柚莉。



しかし、盾にされては何も出来ない。




唇を噛み締めた。



「…この変態野郎…っ…!」



『さぁ…そろそろ返事を聞かせてもらおうか…』


柚莉の頬を指先で撫でる。