ノロノロと顔を上げた。
「…………松沢理事長」
そこにいたのは、
この学園の理事長……
松沢 玄一郎だった。
「……柚莉はどうした?」
「…申し訳ありません、…妖怪に連れさらわれました…」
下を向いたまま、答えた。
「……何故だ…何故、柚莉を守れなかった!?」
「…っ…申し訳ありません…」
「なんのために、柚莉を君に任せたのだっ!」
「………………っ!」
歯を食いしばり、涙を堪える。
すると、
あたしの前に誰かが入って来た。
「…理事長。
お言葉ですが、彼女は必死にやっています。」
「…滝本君か………」
理事長があたしの前にいる陸に目を向けた。

