「―…っ!よくも柚莉にっ!!」
お腹の底から低い声を出した。
『…では、パーティー会場で良い返事を待っている。
………時間になれば
こちらから迎え入れてやる。
その代わり…必ず一人で来い……他に連れて来れば、娘の命は無いと思え!』
言った瞬間
奴を強い風が包む。
影響範囲は広く、あたしも思わず目を腕で庇う。
ガラスの砂が舞い上がり、体に強い衝撃となって襲う。
「…柚……莉……!」
名前を呼ぶが、目も開けられない状態
「杏樹!」
風の中から微かに声が聞こえた。
風が収まる頃には、
奴も柚莉も、居なくなっていた。

