地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪



柚莉の顔が恐怖で引き攣る。


「いやっ……怖いっ…」


小さく悲鳴を上げた。





「…っぐ……!」


唇を噛み締める。



卑怯な奴っ!!!






『招待状の内容は、わかったんだろう?』



「…………。」


無言を肯定とした。




『パーティー開始まで、あと30分だ。



どちらの選択をするか


……時間内に決めろ』




「……そんなのっ…決まってるっ!」




『良いのか…?


俺に毎晩…恐怖が、死ぬまで続くぞ?』


イヤらしく舌を出して眺める。



「…んなのっ……嫌に決まってるでしょ!」



拳を握り、叫んだ。




『へぇ…じゃあ……コイツ死んで良いんだな?』



ツ――と柚莉の頬に爪を当てる。



当てたところから、赤い血が流れる。