地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪




「…なんで、生徒達まで狙うのよ…!」




床に手をついたまま、奴を睨んだ。





『…だってなぁー…キィーキィーうるさいだろ?


黙っててもらおうかとな?』




フンと鼻を鳴らして言う。



「そのために体育館の窓壊すなぁ!!(怒)


オンアビラウンキャン、シャラクタン!」




鋭利な呪言が、駆け抜け、白銀の閃光が爆発する。



ステージ上の奴に向かって霊力の渦が叩き落とされた。




床に広がっていたガラスの砂が、霊力に煽られて四方八方に散らばった。






『…っく……!』





右手を前に出し、霊力の渦を粉砕する。






「…っ……ゴホゴホッ……!」



咳き込み、口を手で押さえた。




手の平を見ると


少しだが血がついていた。