前に見た時より、生気が薄くなっているような気がした。




「柚莉っ!?
怪我してない??」




全身を見るけど、怪我はしていなかった。




『…本当に、この娘が大切なんだ?』


口端を上げてあたしを見下ろす。





ドクンッ……



「かはっ……ゴホゴホッ……!」




見下ろされた瞬間

息が詰まった。



呼吸が出来なくなる。




喉の奥で呻き声を押し殺しながら、胸元を押さえた。




「杏樹…!?」

ステージの上から柚莉が心配そうに名前を呼ぶ。





『…苦しいだろう?俺が直々に仕込んだ呪詛だからな』



「!!?」

柚莉が目を見開く。



「…っっ……うる…さ…いっ!」




途切れ途切れになりながらも、言葉を返す。