地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪



見開かれたままの杏樹の瞼が、大きく震えた。



「死………?」



じいちゃんが頷く。




「呪詛を仕組んだ奴らを調伏出来れば、痛みは全て消える…?」




あたしはじいちゃんの目を真っ直ぐに見ながら聞く。



「もちろんじゃ」



その言葉を聞いて、あたしは目に溜まった涙を拭う。




「…じいちゃん。


あたしが、呪詛の根源の奴らを調伏する。


絶対に見つけ出して…柚莉を苦しめるもの全て、消滅させる―――――」






あたしは静かに…抑揚のない声で言った。










じいちゃんは、この家を取り巻く障気の浄化と柚莉の両親への説明のために、出て行った。





部屋には二人きり