「もうっ!!教えてくれたっていいじゃないっ♪

ラブラブなんだって?・・・って杏樹?」



暴走していた柚莉が、固まっているあたしに気づく。



「・・・・彼氏?  そんな人いないよ!?」


ようやく動きだし、それだけを返す。


「えっ?だって噂だよ?・・・滝本君と付き合ってるって。」



「はああああーーーーー!!」


ボトッ・・・


抱えていた本達を落とした。



ウソ!?
なんですとおーー!!??


「あのっ柚莉さん、どこでそれを?」


「あー・・・さっき家に雑鬼たちが来て、教えてくれた。

学園中の雑鬼たち知ってるってよ。」


雑鬼かよ・・・


「なんでまた・・・」


「だって、2人でよく会ってるんでしょ?見た子達がいるんだから。」


キラキラ目を輝かせてくる。


「でも・・数回だよ?陸とあったなんて・・」



本当に片手で数えるしかない。



「あっ!ほら、名前よびすてだっ!

いつから呼んでんの?」



興味津々な柚莉・・・。