俯いてた顔を上げると、

同じクラスで親友の
柚莉(ゆり)がいた。

「おはよ、柚莉」

あたしが、柚莉に微笑むと彼女は花が咲くように微笑みかえした。女のあたしでもドキッとする。


松沢 柚莉(マツザワユリ)
あたしの幼なじみで親友。栗色のサラサラロング、髪と同じ色の大きな瞳。
長い睫毛にピンクの唇。

……イヤミ?ってくらいの美少女なんです!
し・か・も、スタイルもイイし…出るトコは出てて…。
おまけに性格も良くて。
こんな可愛い子を男子達が放って置くわけなんかなく、毎日のように、呼び出されて告白されてます。


「杏樹、眠そうだね?」

欠伸ばかりするあたしに
柚莉が話しかけた。

「うん、眠たいよぉ〜」

と目を擦りながら答える。

「昨日、“アレ”あったの?」

「うん、結構時間掛かっちゃって。寝たのは3時。
だから眠くって。」


「頑張るのは、いいけど体壊さないでね?」

「ありがと、気をつける。」

あたしが相当眠そうに見えたのか、柚莉はそのまま自分の席に戻ってしまった。

気使わせたなとは思うけど睡魔には、勝てなかった。

あっあたしの自己紹介まだだよねっ