ヘアメイクのお姉さんがニコニコしながら見てる。




は恥ずかしい……!



「はぁ―やっぱり杏はやめとけばよかった…」


ボソッと耳元でいう。


はぁ―!?あんたが無理矢理連れて来たんだろう―(怒)



あたしの様子を見て、何かを悟った陸はまた耳元で囁く。


「可愛すぎて、他の男に見せたくねぇの。」


ボンと赤くなる頬。


さらっと甘いセリフを吐かれ体が熱くなる。



陸に手を引かれて、部屋を出た。




「ねぇ…何があるの?」


少し先を歩く陸に聞いた。


「楠(くすのき)財閥の御令嬢の誕生日パーティー」


「楠財閥!?」

「知ってんのか?」


「知ってるもなにも…日本で有名な財閥じゃないっ!!」