何となく悔しい感じ…。



「杏。」


名前を呼ばれ、またキッと睨む。


「そんな顔、俺の前ですんじゃねーぞ。」


「は…?」



意味がわからなくて、ポカンと口を開ける。


「な、なんで?」


陸に聞き返すと、はぁーとため息をつかれ


「教えてやんない。」


と言われた。


さらに?マークを頭に浮かべるあたし。



陸はそんなあたしにお構いなしで、あたしから離れると、


棚に置いていた眼鏡を取り、あたしにかけ直す。