逃げても、追ってきて離さない。



徐々にに体から力が抜けていく。


激しくて長いキスにあたしは自分の足で立てなくなった。


ガクっと足が崩れるけど、陸の手が支える。



唇が離れた時、あたしはもうぐったりしていた。



頭がボーっとして何も考えれない。



「もうムリ?」




頭上からの声に、あたしは涙目でキッと睨む。



「馬鹿陸!!」



「忘れられないキスだったろ?」



意地悪くて甘い笑みを浮かべる。


あんなに長くしてたのに、陸は少しも息を乱していなかった。