ゆっくりと形の良い唇から言葉が出てくる。



「…お前さ…約束忘れた?」



「へ?…や、約束!?」



やっと開いた口からそんなことを言われ、キョトンとなる。



約束…?そんなものしたっけ?



思い出そうとするけど、わかんない…。


首を傾けていると…



「次、俺のこと王子と呼んだら秘密バラすって。」



「あ!!!!」


わ、忘れてた!


あたしの表情を見てわかったのか、呆れた表情の陸。


「忘れてたんだな。」

「す…すみましぇん…」


ボソッと小さな声で謝る。