地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪


「大丈夫だよ。」

しゃがみ込んで目線を合わせながら言う。

「よかった―僕心配で。」
「ありがとね。」

藍鬼に微笑むとまた抱き着いてきた。

あたしの胸に顔を埋めて、すりすりしてる。

「抱き着くの好き?」

「すりすりすると落ち着くんだもん。」

まっ可愛いから許す


いっこうに離れない藍鬼を撫でていると…


「……そいつ…なに?」

いきなり声をかけられて
振り向くと

家庭科室の入口に
男の子が立ってた。








「そいつは、なに?」

「えっあなた見えてるの?」

「うん、バッチリ。」

「じゃあ…この子のほかの子達も見えてるの?」

「…うん、全部。」


「…えぇー!!」


まさかあたしのほかに、霊感がある人がいるなんて…





ポカーンと口を開けてしまう。




あたし絶対マヌケな顔してる。