「大丈夫だよ。」
しゃがみ込んで目線を合わせながら言う。
「よかった―僕心配で。」
「ありがとね。」
藍鬼に微笑むとまた抱き着いてきた。
あたしの胸に顔を埋めて、すりすりしてる。
「抱き着くの好き?」
「すりすりすると落ち着くんだもん。」
まっ可愛いから許す
いっこうに離れない藍鬼を撫でていると…
「……そいつ…なに?」
いきなり声をかけられて
振り向くと
家庭科室の入口に
男の子が立ってた。
「そいつは、なに?」
「えっあなた見えてるの?」
「うん、バッチリ。」
「じゃあ…この子のほかの子達も見えてるの?」
「…うん、全部。」
「…えぇー!!」
まさかあたしのほかに、霊感がある人がいるなんて…
ポカーンと口を開けてしまう。
あたし絶対マヌケな顔してる。

