地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪

駅に着くと、何か視線を感じる。



……全て男の人から…。



柚莉と並んで歩きながら、キョロキョロしてみる。



みんな柚莉を見ていた。


歩くたんびに人が振り返る。



男の人から見られているのに、気づかない柚莉は、あたしにしゃべりかける。



「ねぇ―杏樹、仕事終わったら買い物行こうよ!」



「うん、いいよ!」



……すごい…これだけ見られてるのに、全く気付いてない。