地味子の秘密 其の壱 VS黒羽の大妖怪

「えぇ―杏樹なんで学校と同じ格好なのっ!?
今日は休みだよ?」


いきなり大声で言って来た。



「仕事だしね。」


「仕事こそこんな格好しないのに…。」



「今日は様子見るだけだし、仮に妖怪でも居たら、霊力隠さないと逃げられちゃうから…。」



「えぇ―…。」



雑誌などでオシャレを磨いている柚莉にとって、あたしの今日の格好は、ダメらしい…



しょうがないじゃんねぇ…?


「ほら行こ?」


あたしが出発を促すと、渋々頷いた。



「じゃあ…行ってきます。」



おばさんに挨拶をして家をあとにする。