「莎矢、ありがとう!」 翌日、“おはよう”じゃなく絋からいきなりお礼の言葉。 「私…感謝されるようなこと…したっけ?」 心当たりが特に見当たらない。 「ほら、小野瀬さんにどう話し掛けたらいいか聞いたじゃん。おかげで昨日、色々と話せたんだ。莎矢には感謝だよ!本当にありがとう!!」 興奮しながら、話す絋は小さな子どものように無邪気で微笑ましく感じる。 絋の笑顔… 見ているだけで、嬉しいな…。