「おじさん達が自分のせいで死んじゃったから、自分はもう幸せになっちゃいけないんだーとでも思ってるのか?」
周りに集まった、野次馬達に、ダンゴのことなんかなにも知らないやつらに、ダンゴの大切ななにかが、暴露されていく。
(―――やめろ、よ…)
ずっとダンゴが蓋をしてきた悲しくて儚くてけれど大切なすべてが、ぶん殴ってやりたいくらいムカつくやつの口から、勝手に流されていく。
『願うなら…』
二度と叶うはずがないと、知っているけれど。
『…会いたい、な』
願わずにはいれない、その焦がれてやまない、ささやかな、願いを。
それを祈ったダンゴのことなんか、なにひとつ、知らないくせに。
―――やめろよ。
(見るなよ、そんな目で、見るな)
誰も、なにも、解っちゃ居ないくせに。
「…ほんとバカだよ、オマエ」
―――やめろ、よ。


