両親の存在を欝陶しく感じ始めたのはいつからだったろう。出来る限りこの家には居たくない。

だけど友達と遊び回るだけじゃ、父がうるさい。
何か文句を言われない方法はないか。


あたしはじっと考えて、一つの案をひらめいた。

バイトでもしようかな。

それなら堂々と外に出ていられるし、お金も貯まって一石二鳥だ。

女子高生はお金がかかる。友達と遊ぶお金。洋服や化粧品を買うお金。


そうだよ、バイトしよう。
そうと決まれば明日にでも駅前で情報紙を取って来よう。

あたしはなんだかワクワクしていた。