「REAL」―あるアイドルの告白―

握りしめた手から、血がポタポタとこぼれ出すと、

「ギャアァーーーーー!」

と、そいつが、甲高い叫び声をあげた。

「リ、リオちゃんが……!

リオちゃんが、血を……!

そんなっ、そんな……うっ…ウギャアーーーッ……!!」

そいつの狂ったような叫び声は、けたたましいサイレンのように夜の街中に響き渡った。