「そうか」 担任は少し黙って、一言だけ言った。 「送ってやるから乗れ」 病院の駐車場に止められた、黒のワゴンを指差した。 「先生も見舞いじゃ……」 「邪魔できないだろう」 だめだな。 俺、頭まわってないや。 促されるままに担任の車に乗った。