「あの時のあたしの気持ちがわかる？あなたは人の気持ちを利用してまで傷付けようとした。勝とうとしたんじゃなくて、傷つけようと必死になってただけでしょ？」
いつからか、目的が変わっていた。
それはあたしだけじゃなくて、准自身も気付いていたはず。
「あの時はわからなかったけど、今ならよくわかる。なんとしてでも負かせてやりたいって気持ちが強かった」
今ならよくわかる……？
気付くのが遅いよ...。
「他人を巻き込むのはためらいがあったけど、どんなことをしてでも勝ちたいって思ってた。それは認める」
もう、全てが遅い。
准のせいで、恋が怖くなったんだからね。
