それから准は毎日しつこく付きまとってきた。
それはだんだんテニスとは違う方向にまで来るようになった。
授業の成績、テストの点数、なにからなにまで比べてくる。
それにあたしは疲れていた。
ある日、准はあたしの大切なものまで奪った。
「わたしたち、付き合うことになったの」
東城泰斗
それはあたしの初恋の人。
決して実る、実らないとかじゃなくて、ただただ、心を惹かれていた。
准はそれを知ってて見せびらかしてきた。
しかも准からは恋心のカケラも見当たらない。
それは、准は別に泰斗を好きだったわけじゃなかったってこと。
ただあたしを潰すために行動したまで。



