准とは中学の時の部活仲間だった。


私は中学でテニス部に入った。

"好きこそものの上手なれ"

まさにこの言葉がぴったりだった。

楽しくて楽しくて、どんどん上達していった。


二年になると転校生が来た。

その子はあたしと同じテニス部に入ってきた。

それが水野准(みずのじゅん)、今目の前にいるこの子だった。


准がテニス部に入って二週間後、いきなり試合をしようと言ってきた。

そしてあたしは勝った。

でも彼女はあきらめなかった。

准はあたしに向かって言った。


「花垣葵、あなたをライバルと認めるわ!」


それは本当にいきなりだった。