真っ赤になってうつむいて、とても恥ずかしそうに……でも、話してくれた。


「……そっか」

「でも、彼女がいるって……噂だけど……」

「秀平くんに彼女?」


え、いるの?

そんな噂あったっけ?


「ちょうど一ヶ月前なんだけどね、ある特別教室で女の子と二人きりで話しているところを見たっていう噂が出てね」

「特別教室で?」

「無視されてると思ってた、とか、手紙がどうとか、なんだかよく分からない噂なんだけどね。もしかしたら彼女がいるんじゃないかっていう噂が流れたの」

「……手紙?」


その単語に、あたしの頭は引っ掛かった。

手紙と言えば柚縷ちゃんだけど、でも一ヶ月前というともう柚縷ちゃんとは手紙をしていなかった気がする。

確か10月後半からしてないから。

でも、一度だけ、その後に手紙が来たよね?

それで特別教室に導かれて、話をした。