「青木雪乃とお前、何かあったんだろ?」
“青木雪乃”…
今、一番聞きたいようで一番聞きたくない名前が、静かな教室にやたら大きく響く。
「……何にもねぇし。」
そう呟いて、視線を床に落とした。
普段滅多に見られない大志の真剣な目を、これ以上見ているのがツラく感じたから…。
「嘘つくな。 最近のお前ら見てたら、イヤでも何かあったってのはわかるんだよ。」
……まぁ、確かにそうだろうな。
いつも一緒だったはずの、昼も帰りも俺たちはバラバラ。休み時間でさえ、一言交わすどころか顔を合わすことさえしてない。
加えて俺がコレじゃあ、何もない方が可笑しいのだろう。

