【完】ひとつ屋根の下で。

「不思議だ。アンタとこうやって一緒にいるだけであったかい。」



「そうか……アタシも、だ」



恋人でもなくて、だけどただの同居人じゃなくて……不思議なアタシ達の関係。



だけどかけがえのない時間。



「アタシさ、今まで一人でもいいって思ってた。だけど今は違う。ヒカルが心の中にいるのが、アタシの当たり前」



アタシが再びヒカルの方を向くと、ヒカルは少し赤くなってた。



「アンタ、ホント、ドライなくせに、あったかいストレートなこと言うよな。普通んなこと言わないだろ。」



微かな変化だけど、これはヒカルの照れた顔。ヒカルがアタシの微かな変化に気付くように、アタシにだって分かるよ。