【完】ひとつ屋根の下で。

沖縄に、ヒカルが迎えに来てくれた時、要一兄は、止めるどころか喜んでアタシを送り出してくれた。



『苺を変えでくれたんはぁ、アンタがあ』なんて言って、涙ぐまれたのを思い出す。



「今、なに考えてる?苺」



そう尋ねて来たヒカルの声は、凄く穏やかで、翡翠色の瞳が、窓から射し込む光にゆるゆる、と細まる。



「さあね。ちょっと、ぼけっとしてただけだよ」



「そう。苺のその顔は、わりと好きかもね」



ヒカルは、サイドミラーを見ながら、的確に車を止める。



「ついた。行こうか」



「ん」



ひとつ変わったかもしれない、と思うのは、以前より、アタシはヒカルを、愛してる。