【完】ひとつ屋根の下で。

「フハっ!……そんなこと言われたの初めてだから、なんか嬉しい。変な気持ち」



「こんなに綺麗なのに?」



アタシが言うと軽く、うん、と頷くヒカル。



いつの間にか、自然に重なってるアタシ達の手と手。



「こうやって、傍にいて、ずっと手を繋いで、見つめ合えたら、それだけで幸せだろうね」



ヒカルが、さぞ当たり前かのように呟いた。



愛が芽生えるって意味、ヒカルのおかげで分かったよ。



一緒にいるだけであったかい。



一緒にいるだけで穏やかな世界に彩られるような、そんな感じ。



まー、表現しようとすると、意味わかんねーことになるけど。



とにかく、そんな感じ。