求め合って、抱きしめて、キスして。



愛を与え合う、アタシ達の姿を移す、ソファーの奥の窓硝子。



それはまるで、鏡みたいにただ鮮明に、アタシ達を映し出す。



鏡の中に映ったヒカルの背中は、憎しみと、悲しみと、死と、欲望を背負った傷付いた背中。



だけど、正面から見たヒカルは、愛と温もりを求め、与える瞳。



「愛してる。苺、どうしようもなく、愛してる……」



譫言のような囁きだったけど、確かに届いたよ。



ヒカル、恥ずかしいし、絶対、絶対口には出して言わないけど。



アンタが、アタシを愛した証は、アタシの心の中に芽生えた、数えきれない程のアンタへの、愛だ。



確かに、アタシは確証してるんだよ。