俺はカゴを倉庫へ片付け、ゴールを上げる鎖を引っ張っている美雪を目で追って、考えていた。 いや、あれは本物だろう? 一体、なんなんだよ。 「どうしたんだよっ」 俺が何か気に障る事をしたか? ドリブルシュートしただけ……だよな? 俺の声は聞こえてる筈なのに、美雪は無言で鎖を引っ張り続けてた。 俺は訳が分からないイラだちで、美雪に近付き、話をしようと手首を掴んだ。