「実業団やプロからの誘いを断ってまで、教師として指導する道を選んだんだからさ。これも何かの縁かもしれないぞ」 「まぁな」 そんな話をしてたら、急に体を動かしたくなってきた。 「俊夫、体育館、ちょっと貸して」 「はぁ? 今からかよ……おまえのバスケバカは、恋愛してても筋金入りだなぁ」 「うるせぇ」 俊夫はからかいながらも、体育館の鍵を取ってよこした。