「東野が遅刻なんて、珍しいよな? で? 今日はどうしたんだ?」 北野先生はイスに寄り掛かりながら、美雪に訊いた。 俺は美雪がすぐ傍に居るのが嬉しくて、我慢しようと思ってもつい笑顔になってしまってた。 「今日は、まず、寝坊しました」 美雪は時々、俺の方をチラチラ見ながら、言い辛そうに話し始まった。 「ん。それから?」 北野先生が続きを促す。