おっと、見惚れてる場合じゃなかった。 「ちはっ♪ ……っと、今は夜だから『こんばんは』か」 俺は人差し指と中指をこめかみに当てながら、出来るだけ明るくそう言った。 彼女は少し怪訝そうに首を傾げる。 「あなた、誰ですか?」 まぁな……当然だよな。 と言うより、ただのナンパかと思うよな。 ……ん? それはある意味、間違いじゃないか(笑)