そして、建物の角を曲がって、美雪の姿が見えない位置に来ると、思わず立ち止まり、壁を、バンッ、と叩いた。 なぁ、美雪。 どうしてそんなに、俺と僚二の関係を知りたがるんだ? おまえは、俺を通して……僚二を見ているのか? 俺自身の事は……見てくれてないのか?