多分、足音はしていると思うけど、気付かない様子だと……考え事でもしてるのか? 美雪は俺がすぐ近くで立ち止まっても、気付かないようだった。 やれやれ。 「よっ。無防備だなぁ。こんな所に寝てたら、襲っちゃうぞ」 俺は美雪の頭の方から覗き込んで、そう言った。 一瞬、美雪は、ビクッ、としたけど、その後、体は硬直したままで、目だけ泳いで無言だった。 俺の予想通り。 何を言っていいか、困ってる。