「ちょっとー、聞こえてるんでしょっ?! 返事してよっ!」 再び、美雪の声。 ──俺を振り向かせたいのか? それって……。 俺の顔を見たい、って事? 俺は美雪の気持ちを知りたくて、わざと振り返らなかった。 「聞こえないの?!」 ん? 少し、意地悪し過ぎたか?